基本は鍼治療を行います。症状や必要に応じて灸や特殊鍼法を加えたり、テーピングを行ったりもします。
当院は鍼灸専門の治療院ですので、マッサージや整体など鍼灸以外の施術は致しませんので、ご了承ください。
よくある質問
治療をお受けになる前に・・・
鍼は痛くないですか?
まったく無痛というわけにはいきませんが、チクッと感じるくらいです。患者さんから「えっ!もう鍼が入ってるの?」と言われるくらい痛みを感じないことがほとんどです。
注射の痛みや縫い針を間違えて指に刺してしまった時の痛みを想像されているなら全然違います。鍼があんなに痛いなら、私たち鍼灸師だって受けません。
痛みの感じ方は、鈍感な人と過敏な人とで200倍の違いがあると言われています。もともとの個人差もありますが、意識を集中させると感覚は鋭敏になりますから、怖がりの方や心配性の方、神経質な方は痛みに過敏であることが多いように思います。
鍼は痛いものではありませんから、リラックスしてくださいね!
鍼を刺されたとき、ズンッとするのは何ですか?
鍼が皮膚を刺す瞬間のチクッとした感じとは違い、鍼を刺入していった際に、深いところを押されるようなズンッとする感覚や、何かが伝っていくような感覚が生じることがあります。このような感覚は“鍼の響き”と言って、鍼独特の現象です。
鍼の響きの科学的な検証はされていないのですが、経験から筋の緊張が強く鍼を刺入するときに抵抗を感じるところで響きが起きることが多いように思います。
指圧やマッサージとは違うこの鍼の響きを気持ち良い、響きがないと効いた気がしないとおしゃって大好きな方もいらっしゃれば、ズンッと来るのが怖くて身構えてしまう、あまり好きじゃないと言われる方もいらっしゃいます。
鍼の響きに関しては、ある程度、鍼灸師の技術で加減ができますので、遠慮なくおっしゃってください。
灸は熱いですか?
当院では、モグサを直接皮膚に乗せ、線香で火をつけて燃やしきる、昔ながらの灸を行っています。このような灸では、モグサが燃えきるときにチカッとした熱さを感じます。患者さんによっては「鍼より針っぽい」とおっしゃることもあります。そのくらい一瞬の熱さ刺激があります。
灸の痕は残りますか?
当院では、モグサを直接皮膚に乗せ、線香で火をつけて燃やしきる、昔ながらの灸を行っています。このような灸は、痕が残る有痕灸に分類されていますが、熟練の鍼灸師が行えば灸の痕は残りません。
熟練の鍼灸師はモグサを柔らかく縒れるので、燃やした時の燃焼温度が低くなります。また、灸の形を糸状~米粒の半分くらいのとても小さな円錐形にでき、皮膚に乗せるときもフワッと置くことができるので、モグサが皮膚に接するのは極僅かです。ですから、モグサが燃えきるときの熱さはほんの一瞬ですし、灸の痕も灸をしている期間はホクロくらいに残りますが、表層火傷ですから一生残るようなものではありません。灸をしなくなれば、その痕は消えます。
治療した日にお風呂に入ってもいいですか?
お風呂に入っていただいても、まったく問題ありません。
治療を受けたからと言って、その日にやってはいけないことも、やらねばならないことも何もありません。いつも通りで結構です。
治療は運動する前と後、どちらが良いですか?
どちらでもかまいません。どちらもそれぞれに良い効果があります。
ゴルフやマラソンの試合に出られる方によく聞かれるのですが、試合中のパフォーマンス向上のため前に治療を受けるのも、試合後の疲労回復のため後で治療を受けるのも、どちらもアリです。日頃、試合がない時にメンテナンスのため治療を受けて体調を管理しておくことも、もちろん大事なことです。
症状に関係ないことまで聞かれるのですが、答える必要ありますか?
病態を把握するためには様々な情報が必要です。そのため、当院では皆さんが関係ないのでは?と疑問に思うようなこともうかがうことがあります。
例えば腰痛でいらしても、食欲、睡眠、排便・排尿状態、女性であれば月経のこと、一見腰痛に関係なさそうな仕事、趣味や嗜好品などプライベートなことまでお聞きすることがあります。腰痛は筋疲労、心理的ストレス、内臓疾患等、種々の要因が絡み合って起きるものです。また、持病や既往歴、習慣などによって治りやすさに違いが生じたりもします。
ですから、なるべく正確に色んなことを教えていただけると病態を正しく把握でき、鍼灸の適否や今後の見通しの判断などに役立ちます。話の中から腰痛の原因が見つかれば、改善することで治療効果も高まりますし、それは今後の予防にもつながります。
決して興味本位で伺っているわけではありませんので、問診にご協力いただきますようお願いいたします。
個人情報は守られるのでしょうか?
当院にお知らせいただいた個人情報やプライバシー権に属する情報は、病態の把握、お手紙・領収書の郵送、予約変更のご連絡など法令で許された範囲で利用させていただきます。また、ご本人の同意を得た場合や法令上提供しなければならない場合を除き、目的の範囲を超えて利用したり、第三者に開示・提供することはありませんのでご安心ください。
なお、鍼灸師および施術所には、以下の法令によってそれぞれの義務が規定されています。
- 鍼灸師の守秘義務 : 鍼灸院あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師等に関する法律(第七条の二)
『施術者は正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。施術者でなくなった後においても同様とする』 - 施術所の個人情報保護義務 : 個人情報の保護に関する法律(第二十三条)
『あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない(除外項目あり)』
鍼で肝炎やエイズは感染しますか?
肝炎やエイズは、それらのウイルスに感染した人の血液・体液を介して他の人にうつります。
当院では、すべてディスポーザブル鍼、鍼皿もプラスチック製のディスポーザブルシャーレを使用しており、1回限りで使い捨てにしておりますので、このような感染の心配は全くありません。
鍼灸治療に副作用はありますか?
医学的に問題になるような副作用はありません。ただ、次のような症状が出る場合もあります。
■ 治療後にだるくなったり、眠くなったりすることがあります。
- 初めての方の中には治療中ずっと緊張していて、終わってから疲労感やだるさを感じる方がいらっしゃいます。慣れて緊張しなくなると感じなくなります。
- 鍼刺激には交感神経を抑制する作用、いわゆるリラクゼーション効果があります。そのため不眠の治療にも鍼が効果的であるので、治療中に眠ってしまわれる方もいらっしゃいますし、鍼をした日はよく眠れて次の日スッキリすると言われる方もいらっしゃいます。鍼をして眠くなるのは決して悪いことではありません。
■ 微量の出血・内出血
- 当院では大変細い鍼を使用しているので出血・内出血は非常に少ないのですが、それでも時々起こります。医学的には全く問題ありません。鍼が細いので内出血も小さいですし、通常の内出血と同じく1~2週間で消えます。
■ 鍼がまだ入っているように感じたり、鍼の響きが残ったりする(残鍼感)ことがあります。
- 不安感の強い方だと初めて治療を受けたときに、まだ鍼入っているように感じてしまうことがあるようです。治療に慣れてくると感じなくなります。
- 鍼の響きが残ることがありますが、数時間で消えます。
鍼灸治療にリスクはありますか?
鍼灸院での施術では、医療過誤のような命に係わる重大な事故はほぼ起きませんが、以下のような事故は過去に報告されています。
- 気胸 : 肺に穴が空き胸腔(肋骨の内側と肺の外側に囲まれる空間)に空気が漏れて溜まった状態
これまでに、未熟もしくは不勉強な鍼灸師が施術し気胸を起こした報告例や、体形や基礎疾患によって自然気胸を起こしやすい方もおられ、偶発的に気胸を起こした報告例などがあります。
胸背部・肩上部などへの施術は、鍼の刺し方によって肺に届きますので気胸のリスクがあります。鍼は大変細いので、肺に空く穴も非常に小さく、漏れ出てくる空気もほんの少しなので徐々に発症し、鍼での気胸は胸の痛みと息苦しさなど軽傷のことが多く、おおよそは数日で自然治癒します。
現在の鍼灸学校では、気胸を起こさないための安全な鍼の刺し方を実技の授業で必ず教えます。院長の北川は、鍼灸学校の教員を養成する専門学校の講師を10年ほど務めた経験があり、その際、リスク管理や基礎実技を受け持ち、気胸についても指導してまいりました。国家資格を持ち、知識と経験の確かな鍼灸師であれば、心配には及びません。 - 折鍼 : 鍼が折れること
かつての鍼は金や銀を含有する金属で作られ、消毒・滅菌して何回も使っていました。その時代には、体に刺した鍼が途中で折れ、体内に残る事故が報告されていました。
ですが現在、強度の高いステンレス製の鍼が作られ、使い捨てにすることが推奨されるようになってからは折鍼事故の報告はほぼなくなりました。
当院でもステンレス製のディスポーザブル鍼を1回限りで使い捨てにしておりますので、ご安心ください。