メニエール病私考-2(めまいの大部分は首から)
<病院ではめまいの患者さんはたらい回しにされる>
めまいを起こして病院に行くとまず耳鼻科に回されます。その検査で異常が出ないと今度は脳神経外科に回されることが多いようです。脳のMRIなどを取って脳神経外科でも異常がないと場合によっては心因性かもしれないということで心療内科か精神科に回されるというようにたらいまわしになることが非常に多いようです。そこで病院によっては「めまい科」なるものを作って対応しているところもあるようです。しかし、そこにいらっしゃる医師はやはり耳鼻科の専門医なので実態は全く変わらないということになります。西洋医学は分科の医学、部分の医学なので科学論理的に必然のことなのかもしれません。
<めまいの大部分は首が原因>
「頚性めまい」という病名があります。「頚性」とは「頚からきている」という意味の言葉で頚(首)の異常が原因で起きるめまいのことです。そして、めまいでは最も多い病態です。だったら最初から頚の検査をしてみればよいではないかと思われます。しかし、残念ながらレントゲンやCT・MRIでは映らない、見ることができない部分の障害がほとんどなのでこれらの検査をしても何も異常がないか、あっても加齢が原因であったり、過去の事故やケガなどが原因であったりして、今のめまいと直接の関係がない異常が見つかるだけです。めまいは筋肉や靭帯・腱などの軟部組織の異常が原因で起きていて、それらはCTやMRIには映らないためにその異常を客観的に診ることができないから、検査しないわけです。
<軟部組織の異常が原因で何故めまいが起きるのか>
むち打ち症の場合も深部の筋肉の過緊張によって交感神経の過緊張を引き起こし、そのために脳や頭蓋内の組織への血流阻害を起こして様々な症状を引き起こすのですが、頚性めまいも基本的にはほぼ同じ構図です。ただ、頚の筋肉の場所により直接動脈や神経を圧迫して諸症状を起こすことが若干違うだけです。それと頚性めまいの場合には主たる症状は「めまい」なのに対してむち打ち症の場合には様々な症状を引き起こすことが大きな違いです。
<めまいが起きたらまず鍼灸治療を受けること>
よって、めまいが起きた時にはまず鍼灸院で治療を受けて治ればそれで良しとし、治らなければ耳鼻科あるいはめまい科に行ってみるというようにすれば、たらい回しにされることもなく、効率的で費用も時間も節約になると思います。
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