本大会は東京大学で行うことになりましたが、実は東京大学では過去に大きな学術大会が開催されたことがなく、全日本鍼灸学会が最初の開催という名誉まであります。東京大学は全日本鍼灸学会関東支部や旧東京地方会(現鍼灸学会TOKYO)でもたびたび使わせていただいており、私も医学部小講堂や大講堂で講演したことがあり、その時は過去に著名な医学者が講演したであろうと思うと感慨深いものがありましたし、ここで講演することに責任の重さを痛感したものでした。
学術大会会頭に就任するということは、学術大会の成功に向けて責任とリーダーシップをもって活動するということでありますが、一方会頭講演を行うことになります。会頭講演は安田講堂で行うことになりました。東京大学というと赤門と安田講堂が思い浮かぶほどのまさに東大を象徴するものであります。安田講堂での講演は医学部講堂での講演とは異次元の感慨と責任があると思われます。
会頭講演は、東洋学と西洋医学を病態生理、治効理論、臨床効果などの様々な側面から比較検討して、どちらの方が本質治療なのか、治すとはどういうことかなどについて言及し、今後西洋医学が再生医療や遺伝子医療にパラダイムシフトが行われたときに東洋医学の立ち位置はいかがになるかなどについて考察してみたいと思っております。
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