脳腫瘍の初期・中期では頭痛はない!!?―6

脳腫瘍の初期・中期では頭痛はない!!?

 

<痛みは脳の勘違い?!>

 「痛みは脳が勘違いあるいは誤作動した結果起きるもの」という脳科学者がおられます。確かに、痛みは最終的に脳で認知するわけですから、脳の誤作動や勘違いということは当然考えられますが、すべての痛みの原因がそうであるとはとても考えにくいのも事実です。

 

<水を塗っても痛く、赤く腫れる?>

 昔の心理学での実験ですが、催眠化(催眠をかけた状態で)でこれから硫酸をかけますと信じ込ませて水を皮膚に塗布すると不思議と赤く腫れて痛くなるのです。反対に硫酸を水と称して塗布すると赤く腫れることは腫れるのですが大したこともなく痛みも軽いのです。こんな実験は、現在では倫理的な問題でとてもできるものではなく追試はできないのですが、化学的な反応では考えられない現象が脳の作用によって起きてしまうということです。

 

<痛みの感受性の個人差は200倍違う>

 痛みは、痛みを起こすような刺激(侵害刺激という)が生体に加わると痛みを起こすということですが、侵害刺激になるかどうかは生体の痛みへの感受性によって大きく変わります。例えば、興奮して高揚しているときに「頑張ろう」と肩を強く叩かれても痛みは全く感じないか気にならないけど、静かにしているときに突然「頑張れよ」とばかりに肩を強く叩かれたら「何をするんだ」という気持ちになりませんか。

 痛いのではないか、という意識が強ければ痛みは倍増しますし、全く意識しなければ全く痛まないこともあります。その意識の差によって同じ刺激に対する感受性は200倍も違うといわれています。

 

<心頭滅却すれば火もまた涼し、は本当か?>

 激しい痛みがあって、そこに信頼できる医師がいて、その医師が生理的食塩水を「モルフィネ」と言って注射して、「すぐ痛みがなくなるよ」というと本当に痛みが消えるか劇的に軽くなるという事実が、特に戦時中に多くあったということです。本人が信じ込めば痛みが脳の働き(誤作動?勘違い?)によって激減するということです。

 心頭滅却・・も、心をコントロールできる人ならば本当にできるそうで、僧侶の修行にもあるようです。

 

<先生に鍼を打ってもらった夢を見たら治った?>

 「先生に鍼を打ってもらった夢を見たら治った?」という電話があって、予約をキャンセルされた方がいました。その他にも、「看板をみたら治った」とか、「先生の顔をみたら治った」などという方はたくさんいらっしゃいます。治療効果における心理的要素は想像以上に大きいものと考えられます。全身麻酔下の外科手術においても主治医(執刀医かどうかはわからない)を信頼している場合と信頼があまりない場合を比較しても治癒率や術後の改善度合いが違うという研究報告もあります。患者さんとの信頼関係の醸成こそが治癒率アップにつながる一番大切なことであることは間違いないでしょう。

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