今週のお花(キキョウ・アガパンサス・ナルコラン・ケイトウ・ヒペリカム・丸葉ルスカス)

花材:キキョウ・アガパンサス・ナルコラン・ケイトウ・ヒペリカム・丸葉ルスカス

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今週のお花、注目は「桔梗(キキョウ)」です。青紫の和の雰囲気漂う、大人しいけど気品のあるお花ですよね。

キキョウは学名をPlatycodon grandiflorusといい、日本・朝鮮半島・中国が原産のキキョウ科キキョウ属に属する多年草です。学名のプラティコドンは、ギリシャ語の「platys(広い)」と「codon(鐘)」を合わせた「広い鐘」という意味で、花の形が由来です。種小名のグランディフロラスは「大きな花の」と言う意味です。ただ花の形と一口に言っても、キキョウで本当に特徴的なのは、開花直前の蕾です。花びらの縁が互いにくっついたまま膨れていくので、丸くふくらんで風船のようになります。今回いただいた中にも1つ、膨らんだ蕾がありますね。その形から英名ではBalloon flower(バルーン・フラワー)と呼ばれています。

キキョウというと、多分一般的には一重咲きの青紫色の花を思い描きますよね。これが一番キキョウらしいと言えばそれまでですが、他にも花色が白やピンク、花姿がダブルやセミダブル咲きの種類もあって、それはそれで可愛らしいものです。

日本ではキキョウは秋の七草の一つとされ、身近な野草として万葉の昔から親しまれています。かなり早くから園芸品種が成立していたらしく、今では多くが失われてしまいましたが、江戸の頃には様々な花色や姿の品種があったそうです。今でも園芸店などではごく当たり前に苗が見られますが、野生のキキョウは自生地である日当たりの良い草原が激減したため、近年減少の傾向にあり、環境省のレッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されています。

また、古くからキキョウは薬草として用いられてきました。白くて太いキキョウの根には「キキョウサポニン」という成分が含まれています。サポニンにはエグミがあって、その水溶液は持続性の泡をつくる特徴があります。サポニンを多量に飲むと吐き気を催すことがありますが、適量では気道粘液の分泌促進とサポニンの持つ泡立ち作用から界面活性剤としての効果が発揮され、痰が出やすくなります。その効能は古くから咳痰、喉痛、嗄声の薬として利用されてきました。 また、キキョウの葉や茎を折ると白乳液が出ますが、これは漆(うるし)かぶれの塗り薬として利用されます。

ちなみに、キキョウは食用にもなるそうです。若芽はカラシ和えや酢の物、バター炒めなどに、花は天ぷらにすると美味しいのだとか。薬になる根っこも食用にできるそうです。ただし、アクが強いので流水に数日間浸して、柔らかくなった皮を剥いてから漬け物や山菜に使うそうです。韓国料理のトラジキムチはキキョウの根を使ったキムチなんですって。

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