今週のお花(クリスマスホーリー・グラジオラス・スプレーマム・カーネーション・リューカデンドロン・ブラックタイ・コンファー)

花材:クリスマスホーリー・グラジオラス・スプレーマム・カーネーション・リューカデンドロン・ブラックタイ・コンファー

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 もうすぐクリスマス、今週は「クリスマスホーリー」をいただきました。クリスマスケーキの飾りには必ずと言っていいほど付いてくる(造り物ですけど)、赤くて小さな丸い実の付いた、濃い緑色のギザギザした葉っぱ、あれがクリスマスホーリーです。

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クリスマスホーリーは西アジア~ヨーロッパ南部原産の常緑低木で、4月から5月に芳香のある白い落下傘状の花が集まって咲き、クリスマスに近づく頃、果実が赤く熟すので、英名でクリスマスホーリーと呼ばれ、リースなどの装飾用として利用されます。日本では、鋸歯のある葉がヒイラギの葉に似ているため、セイヨウヒイラギという和名が付けられています。葉の形がよく似ているので混同されやすいのですが、二つは全く別の植物です。セイヨウヒイラギはモチノキ科モチノキ属で、葉は互生し実は赤く熟しますが、ヒイラギはモクセイ科モクセイ属で、葉は対生し実は黒紫色に熟します。それに、セイヨウヒイラギの葉がギザギザしているのは若葉の頃で、年輪を経るにつれてトゲが取れていき、比較的大きいテカテカした濃い緑色の丸い葉になります。また日本では、セイヨウヒイラギと同じモチノキ科モチノキ属の別種であるヒイラギモチ(別名チャイニーズホーリー)がクリスマスホーリーとして出回っていることもあるようです。赤い実もギザギザの葉もそっくりですが、ギザギザの数がセイヨウヒイラギよりちょっとだけ少ないのだとか・・・、私には見分けられません。

西欧では、ホーリーはイエス・キリストの受難を象徴する植物としてクリスマスに欠かせない植物なのだそうです。その尖った葉はイバラの冠、常緑の葉は永遠の命、赤い実はキリストが流した血を表していると言われています。また、古くから玄関などに魔除けとして飾る習慣があるそうです。日本でも、節分にヒイラギの枝にイワシの頭を刺した物を門戸に飾って、悪鬼を払う習慣がありますよね。ギザギザの葉で皮膚が傷つくのを嫌がって、悪いものが近寄ってこないだろうと考えるのは、西欧も東洋も同じなのですね。

おしまいに・・・、皆さまが幸せなクリスマスを過ごされますことを心よりお祈り申し上げます。

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