花材:雪柳・菜の花・モカラ・マーガレット・カラー・ドラセナ・サンデリー
今週は「雪柳」です。桜の開花より少し前、緩やかなアールを描きながら長くしなやかに枝垂れる枝に、真っ白な小花が枝葉を覆い隠すほどびっしりと咲き、まだ冬の寒さが残る早春の頃では、まるで雪が積もっているようにも見えます。
雪柳は学名をSpiraea thunbergiiといい、日本原産(※中国とする説もある)のバラ科シモツケ属の落葉性低木です。元来の性質は強健で公園や庭先によく見かけるのですが、自生種は絶滅危惧種に指定される地域もあるほど減っているそうです。
「雪柳」の名の由来は見たまま、花の様子が雪のように見え、また枝や葉の形が柳のように見えることから付けられました。別名には、白く小さい花を米に見立てて、「コゴメバナ(小米花)」「コゴメヤナギ(小米柳)」という名前もあります。中国では株全体が雪をかぶったように花で埋まることから「噴雪花」と呼ばれているそうです。また、ユキヤナギは岩の裂け目など岩肌を好んで生えることから、昔は「岩柳」と呼ばれていたようです。
私は春先に咲く白い雪柳しか見たことはありませんが、園芸品種には早生~晩生種まで花期の違う品種があり、紅色の蕾で淡いピンク色の花が咲く品種や若葉が黄金色で美しい品種などもあるそうです。
コメント