今週のお花(アマリリス・リアトリス・マーガレット・トルコキキョウ・ラナンキュラス・ピットスポラム・コンシンネレインボー・レザーファン)

花材:アマリリス・リアトリス・マーガレット・トルコキキョウ・ラナンキュラス・ピットスポラム・コンシンネレインボー・レザーファン

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 今週は「アマリリス」に注目します。15㎝くらいでしょうか、中心が赤い白い大きな花がアマリリスです。

アマリリスは南米原産のヒガンバナ科ヒッペアストルム属の球根植物です。昔はヒガンバナ科でもアマリリス属に入れられていたので、その名残で今でも園芸上はアマリリスと呼ばれていますが、正式なアマリリスは南アフリカ原産の「アマリリス・ベラドンナ(Amaryllis belladonna)」と「アマリリス・パラディシコラ (A. paradisicola) 」の2種だけだそうです。そのアマリリス・ベラドンナも、ヒッペアストルム属に比べればほんの僅かですが、「ベラドンナリリー」とか「ホンアマリリス」という名前で夏植え球根が流通しているそうです。

さて、今回頂いたのはヒッペアストルム属の通称アマリリスの方ですが、この原種は中南米・西インド諸島に約90種もあって、様々な野生種から改良されて数百種類の園芸品種が作られて尚も、現在その品種は増え続けているのだとか。一般にアマリリスと呼ばれるのは、それら品種群の総称としてであって、ゆえに学名は「ヒッペアストルム・ヒブルドゥム(Hippeastrum × hybrid=雑種の)」とされています。

学名のヒッペアストルムは、ギリシャ語の「ヒッペオス(hippeos)=騎士」あるいは「ヒッポス(hippos)=馬」と「アストロン(astrom)=星・似る」が語源で、「馬のように大きい星形の花」という意味。また、アマリリスは、古代ギリシャやローマの詩歌に登場する羊飼いの娘の名前「アマリリス(Amaryllis)」に由来するそうです。

そんな非常に品種の多いアマリリスですが、17世紀後半オランダ人によって初めてヨーロッパに紹介され、18世紀の後半に生きている状態で2~3種類の原種がヨーロッパにもたらされました。そして、1799年にイギリス人の時計職人によって品種交配が成功したのを皮切りに、19世紀に入ってからは南米で様々な野生種が発見されたこともあり、それらが持ち込まれ様々な園芸品種が作られるようになりました。

日本にアマリリスの原種が渡来したのは、江戸時代の天保年間(1830年~1844年)とされています。日本でも昭和の初めから戦後にかけてアマリリスが育てられ、改良品種がいくつか作られたようですが、当時の品種はほとんど残っていません。

アマリリスの基本的な姿は、ゴムホースのような中空の太い茎がまっすぐに立ち上り、その先端にユリに似た6弁の大きい花を2~6個咲かせます。花は小さいものでも10㎝ぐらい、大輪になると20㎝以上になります。色は白・赤・薄紅・オレンジ・ピンク・淡黄や多色のもの、網目状に色が付くものなどがあります。花びらの形も幅が広くてい丸っこいもの、先が尖ったものがあり、一重も八重咲きのものもあります。また通常花は横向きに咲くのですが、上を向いて咲く受け咲きのものや、香りのあるものも作られているそうです。耐寒性は普通かやや弱めですが暑さには強く、初心者でも案外育てやすい性質の花だそうなので、プロにかかればそれはそれは大型の品種から小さな鉢でも大丈夫な小型の品種まで、あらゆる品種が作り出されるわけですね。

何れの品種にしろ、大きな花はとても見ごたえがありますしゴージャス! しかも切り花にしても花持ちが大変良いのでお得感満載のお花です。

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