今週のお花(スプレーマム・マム・スイートピー・ストック・ユーカリ・レザーファン)

花材:スプレーマム・マム・スイートピー・ストック・ユーカリ・レザーファン

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今週は「スプレーマム」です。よくいただく花材ですが、今回は紅色のスプレーマムをいただきました。

スプレーマムは1本の茎に複数の花を咲かせるキク(菊)の仲間です。キクは日本で古くから親しまれてきた花ですが、仏花や弔事に使われるお花として馴染みがあり、生け花で床の間に・・・という和のイメージが強く、今一つ明るい華やかなイメージに欠けていましたよね。ところが、このスプレーマムが出てきてからはブーケや洋風のアレンジにも使われるようになり、おしゃれな雰囲気を楽しむことができるようになりました。

スプレーマムは学名をChrysanthemum×morifoliumといい、キク科クリサンテマム(キク)属の耐寒性多年草です。属名のChrysanthemum(クリサンセマム)はギリシャ語の「chrysos=黄金色」と「anthemon=花」を由来に名付けられました。キクの正式名称は「Chrysanthemum(クリサンセマム)」ですが、多くの場合それを短縮してニックネームのように「mum(マム)」と呼んでいます。またキクの中で、1つの茎が霧吹きで吹いたようにスプレー状(Spray)に枝分かれして、その茎先に多数の花を咲かせるタイプのものを「Spray mum(スプレーマム)」と呼んでいます。

スプレーマムが洋風なアレンジに合うのもそのはず、このキクはアメリカ生まれなのだそうです。日本で栽培品種のイエギクが中国から渡来したのは奈良時代と言われています。それ以降、薬草として或は観賞用として栽培され、江戸の頃には花径9cm未満の小菊から18cmを超える大輪種まで、かなり豊富な園芸品種が作られるようになっていました。

1789年に中国のキクがフランス人によってヨーロッパに紹介されたのですが、その時には人気が出ず、1861年に今度は日本の豊富になった園芸品種が来日していたイギリス人によって持ち帰られ評判を呼び、イギリスを中心に19世紀後半からヨーロッパでキクの生産、品種改良が盛んになりました。

更にヨーロッパで生産されたキクはアメリカに渡り改良され、そこに日本から直接渡ったキクが加わって、品種改良が繰り返されました。こうしてできあがったのがスプレーマムと呼ばれる品種群です。スプレーマムのように海外で作り出されたキクは”洋菊(西洋菊)”と呼ばれ、これに対して日本で作られたキクは”和菊”と呼ばれます。

スプレーマムは1940年代にアメリカで生まれたのち、第2次世界大戦後にイギリスやオランダに渡り、ヨーロッパでさらに改良されて、1974年にオランダから日本に導入されました。その時、日本で最初に試験導入された愛知県豊川市は、日本スプレーマム発祥の地と言われています。

スプレーマムは、多彩な花が揃っているのが特徴です。花色は白・赤・黄・オレンジ・ピンク・緑やゴージャスな2色咲きなど、花型はシングル(一重)咲き・デコラティブ(八重)咲き、ポンポン咲き、アネモネ(T字)咲き・スパイダー(管)咲きなどがあり、それらの組み合わせで多種多様な品種が今も生み出されています。

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