今週のお花(オンシジューム・風船唐綿・トルコキキョウ・エキナセア・クルクマ・サンデリー・ゴッド)

花材:オンシジューム・フウセントウワタ・トルコキキョウ・エキナセア・クルクマ・サンデリー・ゴッド(ドラセナ)

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今週は「オンシジューム」に注目してみました。オンシジュームは学名Oncidiumといい、ラン科オンシジューム属の多年草です。Oncidiumはギリシア語の「onkos(=こぶ)」の縮小形である「onkidion(=小さなこぶ)」に由来します。花の真ん中から垂れ下がるリップ(唇弁)の付け根が、こぶのように膨らんでいることから名付けられたそうです。

よく知られるオンシジュームは、黄色い蝶の羽のような形をした花がチラチラと、いくつもに枝分かれした茎に鈴なりについて、ランの仲間にしては花が小ぶりではあるものの華やかな印象ですよね。その蝶が舞い飛ぶような姿から、英名では「バタフライオーキッド」とも呼ばれます。同様にその姿から、和名では「群雀蘭(むれすずめらん)」という名が付いています。

オンシジュームは、中南米の熱帯・亜熱帯地域に広く分布するランの仲間で、原種だけでも400種類以上あります。種類によって低地から標高3500mの高地まで様々な環境に自生しています。そのため、それぞれの育つ環境に合わせて草姿・大きさ・花姿・開花時期・性質など大きく異なります。大半は樹木に着生して育つ着生蘭ですが、まれに地面に根を下ろす種もあります。

育てるのが難しいとされる洋ランの中で、オンシジュームは温室がなくても育てることができ、初心者向けの比較的育てやすいものから上級者むけのものまであるそうです。開花してから40~50日も楽しむ事ができ、切り花にしても花持ちが良く、オンシジュームが加わるだけで華やかでゴージャスなアレンジメントになるので人気があります。しかも近年、多くの品種が交配され様々な品種が生み出されていて、以前は黄色しか見かけなかったものですが、現在では斑点のない品種や白や赤など色とりどり、花の形も随分変わった品種が流通しています。6月にいただいた「エンシクリア」もオンシジュームの改良品種ということで、非常に珍しい色・形をしていましたが、今回のオンシジュームも薄いピンク色でちょっと変わり種ですよね。

今、園芸家の間ではオンシジュームが重要な属のひとつとなっているそうです。この先も需要に応じて、どんどん変化に富んだ新しいオンシジュームが出てくるのでしょうね。

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