今週のお花(ネコヤナギ・ヘデラベリー・ラナンキュラス・カラー・ストック・スターチス・ゴッド)

花材:ネコヤナギ・ヘデラベリー・ラナンキュラス・カラー・ストック・スターチス・ゴッド

DSCN2972

 今週は「ネコヤナギ」に注目します。ネコヤナギは学名をSalix gracilistylaといい、北海道から九州にかけた渓流沿いに分布するヤナギ科ヤナギ属の落葉低木です。

属名の「Salix(サリックス)」は、ケルト語の「sal(近い)」と「lis(水)」が語源で、水辺に生育していることが多いことから付けられたとされています。ヤナギの仲間は河川などの水辺に多く生育しますが、その中でも特にネコヤナギは山間部の渓流など、流れの速い場所でも生育できます。

ネコヤナギの特徴は、何といっても銀白色の絹のような滑らかな毛で覆われている花穂ですよね。この花穂をネコの尻尾に見立てて、ネコヤナギと呼ばれています。3月から4月頃、ネコヤナギは葉が出るより先にその枝に花穂を付けます。ネコヤナギは雄株と雌株が別々の雌雄異株で、同じ銀白色の花穂を付けますが、雄株の方が少し大きめです。

花穂は実でも蕾でもなく、花の芽といったところでしょうか。ですから蕾のように毛に包まれた塊が開くことはなく、花が咲くといっても花弁も萼(がく)もありません。

雄株の花穂の開花とは、毛の間から毛よりも長い雄しべが伸びて、その先端に紅色の葯が付き、その姿はまるでピン先の丸いヘアブラシのようになります。その後、葯が開くと黄色い花粉が出てきます。対して雌株は、花穂の毛の間から毛と同じくらいの長さの黄色い雌しべが出てきます。その後、雌株は果実を付け、それが熟すと下部が裂けて柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる綿毛に包まれたタネが散布されます。

bun-1343雄株  123702889423616324173_2009_0307_160615雌株

毛に覆われた花穂はよく目にしますが、雄花や雌花、柳絮は見たことがないですねぇ。もしかすると目にしているのかもしれませんが、それがネコヤナギと一致していないのかもしれませんね。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。