今週のお花(ナルコラン・クルクマ・アワ・レザーファン・トルコキキョウ・カーネーション)

花材:ナルコラン・クルクマ・アワ・レザーファン・トルコキキョウ・カーネーション

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 今週のお花は「ナルコラン」、またまた葉物に注目します。笹の仲間に思えるような風情の、笹より丸みのあるレモン型の葉で、葉先から葉の縁に白いラインが入っています。

ナルコランの学名はPolygonatum odoratum var. pluriflorumといい、ユリ科アマドコロ属に属します。(※ スズラン科、キジカクシ科、ナギイカダ科、リュウゼツラン科などに分類されている場合もあります) 学名のPolygonatum(ポリゴナツム)はギリシア語の「polys(ポリス)=多い」と「gonu(ゴヌ)=節」からなり、地下茎に多くの節があることから名付けられています。英語ではこの属のことを「King Solomon’s seal(キングソロモンズシール)=ソロモン王の封印」と呼び、ドイツ語やフランス語でも同じ意味の言葉が使われているそうです。

また、アマドコロ属は、北半球の温帯に約50種が分布します。アマドコロ属の基本種オドラータ(P. odoratum)は欧州に自生し、観賞用に交配種も育成されています。日本にはヤマアマドコロ(P.odoratum var. thunbergii)、オオアマドコロ(P.odoratum var. maximowiczii)、ナルコユリ(P.falcatum)、ヒメイズイ(P.humile)など、11~12種が山野に自生しています。

そんなアマドコロ属の一種であるナルコランは、寒くなると地上部が枯れ、地中の根の状態で冬を越し、春になると芽を出して花を咲かせる落葉性の多年草です。その姿はスズランによく似ています。環境によって草丈は異なりますが、おおよそ50㎝ほどの茎が弓なりに立ち、笹の葉に似た楕円形の葉が左右交互に付きます。その葉の付け根から1、2個の筒状の白い花が下向きに咲きます。花の形はややスリムな釣鐘型で、花の先端は緑色がかっていて少しだけ開きます。花の後には球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)ができ、秋には暗紫色に熟します。

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また、ナルコランの和名は属名にもなっている「アマドコロ」で、漢字では「甘野老」と書きます。地中の太い根茎の姿形がヤマノイモ科のオニドコロ(鬼野老)に似ており、しかもオニドコロの根茎はアクが強く、そのままでは苦いのですが、アマドコロの根茎には甘みがあるのだそうです。そんな理由から「甘いトコロ(ヤマノイモ)=アマドコロ」と名付けられたそうです。

あまり知られていませんが、アマドコロは古くから山菜として食べられてきた植物です。食用にするのは春先に出てくる若芽と、地中に伸びている根茎です。3月から4月に収穫される若芽は、ウルイに似た食感と豆類やアスパラに似た風味と甘みがあり、とても美味しいそうです。根茎部分は秋に収穫され、ほんのりと甘みがあり、里芋のような粘りがあるそうです。と言っても、アマドコロが北海道から九州に至る全国の山野に自生しているのに対して、山菜として利用してきたのは東北地方と限られていて、現在でも市場に出荷している産地は山形、青森など東北地方だけのようです。かく言う私も食べたことはありません。ふつうのスーパーに売っているのでしょうか? ただ驚いたことに、クックパッドにアマドコロのレシピが載っているんですよね。今後、全国区になるかもしれませんね。

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