花材:ワックスフラワー・バジル・カーネーション・リンドウ・アルストロメリア・コンシンネ・レザーファン
今週は「ワックスフラワー」に注目します。
葉の葉脈のように細かく分かれた枝には細くて短い円柱状の葉が付き、小枝の先端はさらに2~4つに短く分かれ、その先にはそれぞれ1輪ずつ薄桃色~濃い紅色の小花が付きます。その花には独特の質感があり、蝋細工のような光沢があることから、ワックスフラワーと呼ばれています。
ワックスフラワーは学名をChamelaucium uncinatumといい、フトモモ科カメラウキウム属の半耐寒性常緑低木です。ウンニカツム種(C. unicatum)は西オーストラリア州のジェラルトン周辺に多く自生しているので、別名「ジェラルトン・ワックス」とも呼ばれます。この種は広く栽培されていて、日本で単にワックスフラワーというと、本種を指すことが多いようです。
ワックスフラワーはオーストラリア固有の植物で、パース北方の砂原に広く分布し、13~20数種の仲間があります。自生地は乾燥地帯の夏でも涼しい所なので、暑さと湿度にはめっぽう弱く、加えて耐寒性も低いので、日本の気候には合いません。特に高温多湿の日本の夏超しは非常に困難なので、日本で育てる場合は鉢植えで栽培することが多いようです。それでも素人が軽い気持ち育てるには難しいらしく、鉢植えや苗は市場にあまり流通していないのだそうです。
お花屋さんにあるワックスフラワーの多くはオーストラリアなどからの輸入品だそうですが、近頃では国内でも栽培されるようになり、新鮮なものが出回るようになっているのだとか。・・・すごいですねぇ、栽培農家さんたちの熱意と忍耐には頭が下がります。
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