今週のお花(キイチゴ・ハナナス・ヒマワリ・ナデシコ・カーネーション・スターチス・ドラセナ)

花材:キイチゴ・ハナナス・ヒマワリ・ナデシコ・カーネーション・スターチス・ドラセナ

28.8.29 キイチゴ

今週は「キイチゴ(木苺)」です。何度かいただいている葉物です。手のひらを広げたような形の若緑鮮やかな大きな葉が特徴です。

キイチゴはバラ科キイチゴ属の落葉低木で、クサイチゴ・モミジイチゴ・ナワシロイチゴ・フユイチゴ等、木になるイチゴを総称してキイチゴと呼んでいます。とは言え、リンゴやミカンのようなしっかりした木になるわけではなく、ブッシュ程度の低い木で腰から目線くらいの高さに花や実を付けます。

いわゆる苺とは比べ物になりませんが、キイチゴ類はいずれもそこそこ美味しく食べられます。ただ、ヘビイチゴは他のキイチゴより目立つわりに、不味くて食べられないそうです。私も子供の頃、近所の垣根に成っていたキイチゴを片っ端から食べた覚えがあります。オレンジ色の小さい粒々の塊…あれは何イチゴだったんでしょう?

さて、今回いただいたキイチゴは、学名Rubus palmatus var. coptophyllusのモミジイチゴ(紅葉苺)か、学名Rubus trifidusの「カジイチゴ(構苺)」ではないかと思います。

モミジイチゴはその名の通り、葉の形がモミジに似ていることからこの名があります。種小名のpalmatusは“手のひら状の”、coptophyllus は“分裂葉の”という意味です。同じくカジイチゴの種小名trifidusも“三中裂の”という意味で、いずれも深い切れ込みが入っている葉の形を表しています。

モミジイチゴは黄色い実を付けるので、別名キイチゴ(黄イチゴ)とも呼ばれるそうです。地下茎をグングン延ばして増えていくので群生することが多く、しかもキイチゴの中では一番美味しいのだそうです。私が食べたのはこれだったのかなぁ?

ラズベリーやブラックベリーもキイチゴの仲間ですが、これら特にラズベリーは長年ヨーロッパやアメリカで品種改良が進められています。日本でもそれらを導入し、栽培しやすく糖度・酸味・日持ち性などの品質改良が進められ、日本人の嗜好に合った新品種を生み出すべく研究中なのだとか。“あまおう”のような大きくて甘いラズベリーがお店に並ぶ日が来るかもしれませんね。

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