花材:オクラ・マリーゴールド・ヒペリカム・リンドウ・セダム・キイチゴ・イタリアンルスカス
今週の花材には、実物を2種類いただきました。お気付きになりましたか?
ひとつは、オレンジ色のマリーゴールドの下にある赤い実です。これはヒペリカム。赤くて可愛らしい実なので、アレンジメントにもよく使われますから、目にすることも多いのではないでしょうか。
もうひとつ、中央よりやや右寄りに、赤い角のようなものがわかりますでしょうか。実はこれ、「オクラ」です。
赤いオクラなんて、初めて見ました。観賞用なのだろうと思いきや、調べてみたところ食べられるようです。しかも不思議なことに、加熱すると色がくすんだ緑色になってしまうので、せっかくの赤色を楽しむなら、うぶ毛を取って生のままで食べるのが良いとのことでした。お味の方は、ふつうのオクラとあまり変わらないそうです。週末、活け替えをしたときに、茹でて緑色になるのか実験してみましょう! ついでに、ちょっと味見もしてみようかしら・・・。
ところで、オクラはアオイ科で、ハイビスカスのようなとってもきれいな黄色い花が咲きます。そんなオクラの花は、野菜の花の中で最も美しいと言われています。
オクラは、日本には幕末期に伝えられ、戦前の園芸書には野菜としても載っていたようですが、当時はそのほとんどが花を観賞するための栽培だったそうです。それが、食用として一般家庭の食卓に並ぶようになったのは1970年頃から。その多くは、切り口が五角型になる一般的な「オクラ」です。それ例外にも、ふつうのオクラを早採りした小さい「ミニオクラ」、角のない「丸オクラ」、白みがかった淡い緑色の「白オクラ」と、今回花材にいただいた赤紫色した「赤オクラ」などの種類があり、いずれも食用です。
変わりどころとしては、実ではなく花を食べる「花オクラ」というのもあります。ただし、これはオクラとは呼ばれていますが種類が違うそうで、同じアオイ科のトロロアオイという植物の花だそうです。
トロロアオイの花はオクラにそっくりです。ですが、オクラに比べるとその花はかなり大きい。この花にはオクラのように粘りがあって、サラダにしたり刻んでポン酢などで食べるとおいしいそうです。ちなみに、トロロアオイの実は固くて、食用には向かないんですって。残念。
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