今週のお花(ダイアンサス・グズマニア・トルコキキョウ・アルストロメリア・スターチス・丸葉ルスカス・ナルコラン)

花材:ダイアンサス・グズマニア・トルコキキョウ・アルストロメリア・スターチス・丸葉ルスカス・ナルコラン

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今週のお花、注目は「ダイアンサス」です。ダイアンサスと言うと馴染みがないですが、和名の「ナデシコ」と言えば皆さんご存知ですよね。大和ナデシコ、ナデシコジャパンのナデシコです。とは言え、名前は知ってるけど実はどんな花か知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。茎の先端に1~数輪、上を向いて花が咲きます。花弁は基本5枚で、縁がギザギザしています。花色は赤・ピンク・白・黄・複色・黒など色々ありますが、今回は珍しい薄紫のダイアンサスをいただきました。

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 ダイアンサスはヨーロッパ、地中海沿岸、アジア、アフリカが原産で、学名はそのままDianths、ナデシコ科ダイアンサス(ナデシコ)属に属します。多くは多年草ですが、暑さに弱く一年草として扱われるものもあります。ダイアンサス属の仲間は、世界に300種以上あると言われており、日本にもエゾカワラナデシコ、ハマナデシコ、ヒメハマナデシコ、シナノナデシコの4種が自生し、カワラナデシコ、タカネナデシコなどの変種も分布しています。

私たちが「ナデシコ」と呼ぶのは、このカワラナデシコが名前の由来だそうです。名前に河原と付いていますが、河原に限って咲くわけではなく、山野にも見られます。秋の七草の1つにもなっており、古くから愛でられている撫子の仲間で、源氏物語や枕草子にも出てきます。

この他、ヨーロッパ原産のタツタナデシコやヒメナデシコ、中国原産のセキチク、北米原産のヒゲナデシコなども古くから観賞用に栽培され、更にこれらの変種や色々な種同士を掛け合わせて作られた園芸品種などもあり、ダイアンサス属の仲間は実にたくさんの種類があります。誰もが知るあのカーネーションも仲間の1つだそうですが、園芸においてはカーネーションだけで一分野が確立してしまっているので、カーネーションを除いたものを総称してダイアンサスと呼ぶのが一般的なのだそうです。

学名の「ダイアンサス(Dianthus)」は、ギリシャ語で神を指し、神聖なという意味の「ダイオス(dios)」と、花という意味の「アントス(anthos)」が由来で、「神の花」あるいは「神聖な花」という意味を持ちます。ギリシャの植物学者テオフラストゥスが、その花の美しさや香りから命名したとされています。和名のナデシコは漢字で「撫子」と書き、これは「撫で慈しむ愛らしい子」と言う意味で、可愛らしい花姿に寄せる思いから付けられたのだそうです。

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