花材:ゴッド・丸葉ルスカス・リンドウ・セダム・アンスリウム・トルコキキョウ
今週は「ゴッド」に注目しました。ゴッドは星雲のように黄白色の細かい斑点が濃い緑に散らばった先の尖った卵形の葉っぱです。この葉が加わると途端に華やかな印象になりますよね。正式名称はドラセナ・スクロサと言うそうですが、旧名のドラセナ・ゴッドセフィアナやゴッドセフィアナ、あるいは通称名のゴッドで呼ばれることが多いようです。
ゴッドは学名をDracaena surculosa(旧名D. godseffiana)と言い、リュウゼツラン科ドラセナ属の非耐寒性の常緑低木です。原産地はアフリカのギニアで、ドラセナ属の植物はアジア、アメリカ、アフリカなどの熱帯~亜熱帯地方に約50種が自生しています。日本では比較的多くの種が観葉植物として親しまれており、ゴッドもその中の1つで、いくつもの園芸品種があります。代表的な品種には、葉の中央に幅の広い斑が入るフリードマンニーや、黄白色で大きい斑点のはいるフロリダ・ビューティーなどあり、この2種類がよく流通しています。
ドラセナ属の1つであるリュウケツジュ(ドラセナ・ドラコ)は、幹から赤い樹脂が採れるそうで、この樹脂を「竜の血」とか、中国では「麒麟血」と呼ぶそうです。これに因んで、ギリシア語で雌の竜を意味する「ドラカイナ(drakaina)」を由来として「ドラセナ(Dracaena)」という属名が付けられたそうです。
また、ドラセナ属は寿命が長い事で知られています。19世紀に強風で倒れて枯れてしまいましたが、カナリア諸島のテネリフェ島にあったリュウケツジュは樹齢6000~7000年と推定されていました。数千年もの長寿であることからドラセナ属の仲間の多くにはセンネンボクという和名が付いていて、ゴッドは星のような斑点模様があることからホシセンネンボクという名が付けられています。この斑点ですが、若い頃には黄色が強く、成長するにつれて徐々に白っぽい色に変わっていくそうです。
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