今週のお花(チューリップ・カラー・ヘデラベリー・スナップ・アゲラタム・ムギ・ドラセナサンデリー)

花材:チューリップ・カラー・ヘデラベリー・スナップ・アゲラタム・ムギ・ドラセナサンデリー

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今週は「チューリップ」をいただきました。「咲いた~咲いた~チューリップの花が~♪」子供の頃に誰もが習った歌です。基本とてもシンプルな花姿なので、絵に描くのも簡単。色んなイラストに使われていますし、私が通った幼稚園では、名札がチューリップの形をしていました。日本で知らない人はいないと言っても良いくらい、よく知られたお花ですよね。

チューリップはユリ科チューリップ属に属する球根植物で、学名のTulipaはトルコでターバンを意味する「チューリバン」が由来だと言われています。16世紀中頃、ローマ帝国の大使がトルコでの旅の途中、初めて見るチューリップの名前を尋ねたところ、トルコの人は花の形のことを聞かれたと勘違いして、自分たちが頭に巻いている“ターバン”に似ていると答えたため、大使はそれを花の名前だと思ってしまい、ヨーロッパに紹介したのが今に至っていると言われています。

そんな誤解から始まったチューリップですが、育てやすく種類も豊富なので、人気の高い秋植え球根の1つです。どのくらいの種類があるかと言いますと・・・、歌には「赤、白、黄色~♪」とありますが、花色はもっとたくさんあり、花の形も様々、チューリップは野生種だけでも100~150種あると言われています。その原産地は、北アフリカからスペイン、イタリア、トルコ、イラン、アフガニスタン、さらに中国西部の天山山脈、西シベリアといった北緯40度ライン上の東西に亘るかなり広い地域であると言われていて、中でもトルコから中央アジアあたりに野生種の種類が多いことから、この付近がチューリップの起源ではないかと推定されています。現在のチューリップは、その中の1種「Tulipa gesneriana(トゥーリパ・ゲスネリアーナ)」から改良された園芸品種が最も親しまれているそうですが、1996年にオランダ王立球根生産者協会から発刊された「チューリップ品種の分類と国際登録リスト」には約5600品種のチューリップが登録されていて、その後も新たな品種が毎年発表されているそうですから・・・、ものすごい数ですよね。その中で日常的に1000品種ほどが世界中で育てられているそうです。そんなチューリップの品種は、開花の時期によって早生・中生・晩生と原種の4つに大別され、さらに来歴、花形と草姿などによって15の系統に分類されています。例えば、一重早咲き・晩咲き系、八重早咲き・晩咲き系、トライアンフ系、ダーウィンハイブリッド系、ビリデフロタ系、レンブラント系、パーロット系、ユリ咲き系・・・といった具合です。

こんなに品種が増えたことこそ人気の証ですが、かつてその人気からチューリップはオランダを中心にヨーロッパの国々を混乱に陥らせたことがあるそうです。16世紀にヨーロッパに渡り品種改良が重ねられた美しいチューリップは、富の象徴として大流行しました。特に珍しいチューリップは球根価格が限りなく上昇し、17世紀初めにはオランダのアムステルダムでチューリップの球根を投機対象として扱う商品取引が生まれ、瞬く間に庶民にまで広がったのだそうです。ピーク時には球根1つに当時の平均年収の10倍もの値段がついたとか、珍しい球根がビール工場と交換されたとか、びっくりするような逸話が残っています。これによって巨万の富を得た者もいますが、その後、球根価格は突然暴落したため破産するものも続出し、大混乱に陥ったそうです。近年日本でも起きた不動産バブルならぬチューリップの“バブル崩壊”ってことですが、これがなんと1634年~1637年のたった4年間に起きた出来事だそうで、その時期を「チューリップ狂時代」と言うのだそうです。その後、18世紀初頭にも懲りずにもう1度“チューリップバブル”があったそうです。

そんなチューリップが日本に紹介されたのは江戸時代末期、本格的に生産が始まったのは1919年(大正8年)新潟県の新津市小合地区(当時は小合村)とされています。北陸地方はチューリップ栽培に適した環境だったようで、現在でも新潟県・富山県を中心にチューリップの球根が生産されています。ちなみに生産量第1位は富山県、第2位が新潟県です。その他、茨城県石岡市(旧八郷町)でも、土耕栽培や水耕栽培による切り花の生産が行われているそうです。

これから本格的な春を迎えると、全国各地でチューリップ祭りが開催され、公園やらあちこちの花壇に色とりどりのチューリップがその姿を見せることでしょう。

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